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 返信ありがとうございます。

 端的に言うと、建設業界が言葉使いをミスしたということです。2016年の未来投資会議で i-Constructionが始まりますが、政府も、財務省も、政治家も「生産性」というのは労働生産性で、一人当たりGDPを増やすという表現をしています。つまり一人当たりの付加価値額(売上-原価)を増やすという議論しかしていないし、それって言い換えると、原価低減という「従来工法よりも相対的に安価に行う方法を新たに確立する」っていう議論なのです。だから、従来工法と比較してコスト落ちていないのが、そもそもおかしいよねっていうのが、2021年の財政制度審議会での財務省の主張ですし、2022年には「指標を示すべき」って言っているあたり、私と一緒で「国交省は「生産性」っていう単語の意味を理解していないな…」と、考えているだろうと思っています。

 この話、関数がどうとか細かいテクニカルな話いらなくて、論理的には「国交省がそもそも「生産性」を理解していないのだから、現状が「生産性向上」という目的を達成できる見込みのない「予算の目的外使用」の無駄遣いであり、「生産性」を上げるための方法をきちんと考察して作るまでは予算停止する」って言われたらそこで詰む話なのかなと思っています。そうすることが適切な予算の執行に資すると言われればそれまでです。

 だいたい2016年から数えて8年目に入っているのに、いまだに普及期で普及したらコストが下がるって言っていること自体どうなのかと思っています。民間だったら良いとこ3年間くらいで結果が出なかったら見直しもしくは取り止めかと思います。
※会計検査で政策の根本的な考え方に認識違いがあったという話は聞いたことがないので、会計検査でそう指摘されたら、国土交通省の本省がどのように回答するのかについては個人的に興味がありますね。

 OPDS 様のご指摘のように災害等の対応ために費用が掛かったとしても体制を確保することは大事なことと私も思っています。そうであれば、人手不足を補うための手法を検討する予算は、「生産性向上」とは別に、それはそれとして予算要求すればよい話であって、「目的外使用」が懸念される名目で予算取っていること自体首が閉まっている原因ですし、理解していなかった証左かと思います。

 議論の前提条件を理解できていなかったと言っても良いかもしれません。極端な話、「人手不足を解消する」、「DXやICTなどの情報通信技術を活用する」や「品質向上する」を達成できたとしても、「原価低減」に繋がらなければ意味がないというのが「生産性(付加価値労働生産性)」の議論の前提だったということを理解できていなかったと思っています。

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