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最近、建設業の生産性について少々気になる統計データがありましたので情報共有させて頂きます。
公益財団法人日本生産性本部にて、月次で業界別の完工高ベースで物価変動を除いた実質の物的労働生産性を出しております。

2021年4月から最直近の2023年8月時点まで、一貫して対前年同月比が下落しております。
2021年は東京オリンピックがあり、2021年が2020年に比べて落ち込むのは分かりますが、2022年も大きく下落し、2023年も継続して下落傾向となっています。
前年同月比の比較のため、大きく落ち込んだ後は反発しやすい指標のはずですが下落を続けているということは大変よろしくないと思っています。

国交省にしても、日建連にしても一人当たり完工高を上げることが生産性の向上としておりますが、統計上はそのような結果になっておりません。
私が論考で指摘した内容は、「一人当たり完工高が上昇していたとしても、付加価値(利益)が伴っていなければ企業運営の継続に支障が出る」ということでしたが、統計上では一人当たり完工高すら改善がされていないという大変厳しい結果です。

労働投入量は上昇しておりますので、統計が正しいとすれば実際には供給能力が低下しており、人数と時間を無理やりかけて工事をこなしているというのが建設業の実態なのかなと感じております。
一人当たり完工高の傾向は、日建連の生産性向上要綱のフォローアップ報告書(2021年度)のデータの傾向とも一致しますし、供給能力の減少傾向は財務省が2021年10月の財政制度審議会で大手50社の手持ち工事量が増加傾向であるという指摘とも一致しています。
※主として、「土木」というよりは「建築」の影響が大きいとは思いますが、データ上はそのような傾向になっています。

建設業(官民含めて)では「ICT施工を行っているから生産性が向上している」という説明をすることが多いと思いますが、統計データ等を見ていれば、そうはなっておらず、いずれ露見するのではないかと危惧しています。

※統計の元情報については公益財団法人日本生産性本部HPのリンクを張っておきます。
https://www.jpc-net.jp/research/rd/db/#anc-01

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