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#7329 Re: 仮設道路
狭い国土のなか、用地権利関係にナーバスな日本にはそぐわないのかもしれませんが、アメリカのハイウェイなどにはのり面というものがないです。
早い話、盛り土転圧をして、いびつなのり面が何となくあるといったイメージです(輪荷重線内は転圧されている感覚です)。
また、植生についても張芝などせず、自然に飛んできた飛来種が発芽するから問題ないというスタンスです。
張芝についてはあれが完成形ではなく、あくまで暫定的なもので、そのうち在来種の草木が根を生やして表面保護が保てるという基盤面です。
ですから、のり面を成形しないと路体全体が安定しないというのはないと思いますが、大雨時に洗堀を受けやすいというのはあるかと思います。
私の考えとしては、これは道路全般に言えることですが、用地制約がなく、暫定的なものであれば、のり面仕上げ及び植生などなくても何とかなるのではないかと思っています。
段切り上に出来上がったのり面に、鋤取り物を適当に張り付けるだけでも良いと思います。
さて、今回は一部には6mのり面も存在するわけですから、あまりでたらめなことをすれば、大雨時には円弧滑り崩壊を起こしかねないわけで、すべてにおいて先の考えが当てはまるとは思えませんが、条件さえ満たせばやってできないことはないだろうと思います。
但し、その県の担当者の言い分は無知で思想のない技術者の言い分にしか聞こえず、対応の仕方を考える必要はあると思います。
能力のないものへの説明は本当に難しいと思いますが、その辺を読み取ったなかで、先の諸外国事情などを頭の隅にでも描いていれば、状況中の妥当な方向が開けると思います。
少なくとも、受注者が不当な手出しをしないといけないようなことは避けなければいけませんし、その道筋をつける、そのことこそが技術者が携えるべき矜持だと思っています。