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大変率直なご意見でよくわかります。しかし社会は複雑です。
私も絶対正しい意見を述べているとは言いませんが、多くのことを私たちは知らされていないと思いますし、できたら中立的な立場の専門家の御意見も賜りたいと思います。
1.高度成長時代の産業育成政策の名残で、トラックの税制や料金は他の先進国に比べても優遇されています。このため他の交通機関に転換すべき交通や、倉庫の活用、流通機構の改善により本来減らされるべきトラックの台数や交通量が増えたままになっている可能性があります。
なぜなら;
(1)現にトラックの割合は日本は約4割ですが、アメリカは2割弱、ヨーロッパは1割以下す。この原因には建設業が大きいという日本の事情も関連しているとは思いますが、数字は事実です。
(2)乗用車が主な対象となるガソリン税(53.8円/l)に比べて、主としてトラックが対象となる軽油税(32.1円/l)は約60%です。これはヨーロッパ諸国の税額の約7割程度以下と低い水準です。
(3)高速道路にとってトラック交通は問題を含んでいます。
 1)トラックは乗用車の約3倍から5倍の面積を占有し、舗装など施設を圧倒的に破壊し、またトラックなどの大型車両のためにガードレールや橋梁の強度を必要とし、またトンネル等の断面を大きくすることが必要です。
 2)道路環境問題の大部分はトラックになど大型車両に起因しています。NOXなどの排ガスは大部分が大型車のものです。また騒音も大型車の寄与が大きく、さらにトラックに起因する事故が一家4人死亡などの大事故につながり易いことも重大なことです。
 3)ところが、高速道路(JH)速通行料金は普通車(乗用車)の約1.7倍であり、さらに料金別納制度により2割以上の割引を受けて事実上乗用車の約1.4程度以下ときわめて低い水準に抑えられています。
 結局、現在でもトラックは十分な料金を払わないで高速道路を通行しているといえるでしょう。
2.問題は
(1)車種間の負担割合が適切か?トラックが適正な負担をすることによって、また建設産業の縮小などの経済変化によりトラックそのもの交通は減少するのではないか。
(2)有料道路の全体の料金水準を、税金投入などによって低くすることができるか、あるいは低くすべきか?
という二つの問題に分かれていて、前者は運輸関係者のキャンペーンもあってあまり話題とされないのです。
何しろ「トラックの税負担や料金負担が増えると物価が上がり、経済が悪影響受けますよ」という言葉は、政治家にとって反論の余地のないものですから。
3.以上から私の意見は、税制や料金体系を、適正化することがまず先決で、目先の利害に元ずく議論に惑わされないようにすべきである、ということです。
 そして具体的には、軽油の税水準を先進国並みに引き上げ、道路環境対策などに活用する。また高速道路料金の料金体系を見直し、普通車の水準の引き下げ、相対的に大型車の水準の引き上げを検討すべきだと思います。産業優先の時代は終わっています。
ただし高速道路の料金体系の見直しに当たっては、償還主義は残すとしても、時間帯や地域、路線別に自由に設定して環境政策や地域政策に貢献するように工夫することが必要でしょう。
森 靖之

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