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プラント設計経験者です。

ご質問の例は改修工事に近いと思いますが、適当な施工基準や設計基準はないと思います。エキスパンションジョイントがあるということから土間スラブと理解してコメントを述べさせていただきます。

【基本】
当初から機器基礎を適正に設計していたのであれば、エキスパンションジョイントや誘発目地には機器基礎を配置しませんので、どう対応するかと聞かれれば、本来の設計通りに機器基礎とスラブを施工し直すべきと答えざるを得ません。これが基本です。

ただ、大型発電機クラスの機器ならまだしも、軽微な計装盤や電線管程度の支持基礎についても同じように施工し直しというのは余りにも実務的ではないと思われますので、私見ですが下記の方法を提案します。

【方法1】
機器基礎は本来、スラブと切り離して(絶縁して)設置すべきです。

機器基礎を施工できる範囲で既設スラブをはつり取り、新規に機器基礎を施工して、スラブを復旧します。このとき、機器基礎とスラブとは絶縁させるため、境界に目地板を入れ、表層部は目地材を注入します。

この方法ですと既存のエキスパンションジョイント、誘発目地の影響はなく問題ありません。

【方法2】
軽微な機器であれば、スラブ上に基礎を作る場合もあります。

機器基礎の鉄筋をスラブまで定着させるのが普通で、改修工事の場合、この方法で可能かどうかは既存スラブが機器の荷重条件をカバーできているかどうか検証する必要があります。

この方法ではエキスパンションジョイント上に基礎を設置することは不可です。どのようなエキスパンションジョイントか不明ですが、ダウエルバーが入っており、鉛直方向のずれには抵抗する構造であったとしても、この上に機器基礎を設置しても問題ないという検証が恐らく不可能に近いと思います。

機器の位置をずらすか、それが不可の場合は機器基礎を施工できる範囲の既存スラブをはつり取りエキスパンションジョイント無しのスラブを新たに施工するしかないと思います。

この場合、既存スラブと新規スラブの間の目地はエキスパンションジョイントにしておけばよいと思いますが、こうなると方法1と同じ手間となるので、最初から方法1で対応すべきです。

【方法2】
さらに軽微な機器であれば、既存スラブを目荒らしし、機器基礎を施工します。この場合、機器基礎の鉄筋はスラブに定着させませんので、地震時の機器の安定性については十分検討しておく必要があります。

誘発目地上でも問題ないと思いますがエキスパンションジョイント上の場合で機器配置の変更ができない場合、スラブ設計で考慮している活荷重より機器基礎+機器の荷重が十分小さければ、設置しても問題ないと判断して良いのではと思います。ただし、機器の荷重は死荷重のみで動的な荷重はないものとします。

蛇足ながら、プラントの土間コンクリートは施工がまずいと、長年の間に地盤が沈下してスラブとの間に空隙ができることがあり、機器に対する安全上問題が大きくなることがあります。その意味からスラブ上に単純に機器をのせるのではなく直接地盤にしっかりと支持させる方法が望ましいと思います。

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