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#2078 急勾配排水路の計算について
まず最初に次のことを確かめけて下さい。
流量Q、枡の上流と下流の各々の管断面形状、水路勾配、管路の粗度係数n、管路長、その他管路の曲り等。
次に、上下流の等流水深、限界水深を計算して、上流流入条件、下流流出条件を考慮して、
開水路で流れるか、管水路で流れるかを判断してください。
上下流共に管路(満水状態で流れ自由水面がない)場合には、連続の方程式を満足することを条件に、その流れに対して、摩擦損失、流入損失、流出損失などの摩擦以外の損失を考慮して、動水勾配線、エネルギ線を書き入れて下さい。
枡に流入するとき、枡が充分大きければ、速度水頭そのものが流出損失となりますが、このように枡が小さい場合は、上流管路からの流出損失水頭はそれより小さいと思われます。従ってエネルギ線も動水勾配線も高い位置になります。
動水勾配線まで水面は上昇します。
下流の水路の水路勾配が小さかったり、下流側の条件が水路の流下能力(等流流量やBack Water等)を小さくしている場合は、上下流の連続方程式を満足させるために、枡の水面が上昇することも考えられます。
また、場合によっては上流からの水流が壁面に衝突して上下方向に分かれる計算(運動量計算)をして、衝突後どれだけ水が跳ね上がるか計算する必要がある場合も考えられます。
枡の深さを深くすれば解決する場合は下流水路の流入条件などに関係しますが、基本的には関係ない場合が多い。
何れにしても流れ全体に対して「連続の方程式」と「損失を考慮したエネルギ方程式」を用いて、エネルギ線、動水勾配線を書いてみて下さい。
円管内の開水路としての等流水深、限界水深につては
例えば、本間仁著「改訂三版標準水理学」125頁8.3水理特性曲線の前後を読んで下さい。
また、満水で流れる管路の場合は、例えば、本間仁著「改訂三版標準水理学」98頁「第7章管の中の流れ」をお読み下さい。
詳しい条件が判りませんので正確なアドバイスが出来ませんが、下流枡の400mm×400mm×400mmは大きな流量を想定したものではありません。深さを深くすることだけで大流量に対する対策を取ることは不可能でしょう。
取り敢えず、基礎的な水理計算をしてみて下さい。