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セメント系固化材による地盤改良で改良土から六価クロムが溶出する可能性については、セメント系の固化材中に六価クロムが存在し、それが、土とセメントの組合せによっては土壌環境基準を超過した濃度で溶出する可能性があるということです。
 
 クロムは一般に地盤中にも含まれていますが、自然界では、六価のクロムは不安定なので、人為的な汚染以外は殆ど三価の状態で存在してると考えれれています。しかし、セメントを製造する時に、石灰石や粘土鉱物などをキルンで高温焼成するので、このときに原料に含まれているクロムが六価のクロムになってしまうと考えられます。
 通常、セメントの水和生成物が正常にできれば、六価クロムも結晶中に封じ込められて溶出してこないのですが、土によっては、水和反応を阻害するものが含まれていて、六価クロムが水和生成物に完全に取り込まれない時に溶出してくると考えられています。

 六価クロムは、強い酸化作用を持ち、工業的に酸化剤として使われていますが、逆に容易に還元されて三価のクロムになる性質を持っています。三価のクロムは安定しているので、キルンで焼くなどの強いエネルギーを与えない限り六価のクロムにはなりにくいと考えられています。

 国土交通省では、セメント改良を行う場合には事前に配合試験を行い、強度だけではなく六価クロムの溶出試験を実施するように通達を出しています。
 石灰に関しては、セメントと違って六価クロムの溶出の可能性は殆どないので、通達からは除外されています。
 詳しくは、国土交通省のホームページにセメント改良土に対する通達と報告書がありますのでそちらをご覧下さい。報告書のp.14以降に六価クロム発生のメカニズム等が書かれています。

 http://www.mlit.go.jp/tec/kankyou/kuromu.html

 セメント系固化材の内六価クロムの溶出を抑制したものがセメント会社各社から販売されています。前述したように還元剤となる物質を混合したものと考えられます。

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