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◆土木標準歩掛とは、日本で従前(昭和40年代頃?)から使われてきた積算方法で、

例えば
【バックホウ床掘 10 m3当たり】
 普通作業員 0.3 人×単価¥21,500 = ¥6,450
 バックホウ 0.285日×単価¥40,198 = ¥11,456
 10 m3当たり 計 ¥17,906
 1 m3当たり 計 ¥1,709

 【バックホウ1日当たり】(二次代価表)
   運転手(特殊)1 人×単価¥24,200 = ¥24,200
   軽油 38 L×単価¥95 = ¥3,610
   バックホウ 1.52供用日×¥8,150 = ¥12,388
   1日当たり 計 ¥40,198
のように、
例えば地面を 10 m3掘るのに、どれだけの機械・人工・材料がかかるか…
を調査して、施工単価を決める方法です。

◆施工パッケージ単価は、平成24年から導入された、比較的新しい積算方法で
例えば
 バックホウ床掘(小規模) 1 m3当たり

 「¥1,965.2」

のように、ずばり単価が国交省で決められています。

ただし、この単価は、
「東京17区の平成31年4月時点の昼間の標準単価」
と指定されています。

現在の令和2年6月だと、当然単価も変わりますし、
都道府県が変わったり、昼夜が変わったりすれば、施工単価も変わります。
そういう時どうするか?

そういう時は、標準単価内の、
構成される機械・労務・材料の単価変動によって補正します。

施工パッケージ単価表には、この標準単価の他、
単価の中に占められている機械・労務・材料の種類と、
それぞれの比率が書かれています。

バックホウ床掘(小規模)でしたら
 ・バックホウ 22.42%
 ・運転手(特殊) 37.92%
 ・普通作業員 32.21%
 ・軽油 7.45%
 合計 100%

ここで、例えば令和2年6月の積算の場合、
運転手(特殊)は、H31.4 ¥23,800 → R2.6 ¥24,200 と金額がアップしています。
値上がり率は、24,200/23,800 = 101.68… % です。

このとき、全体に占める 運転手(特殊)の割合は 37.92% ですから
全体の 37.92 % を、101.68… % だけ補正でアップさせます。
37.92%×101.68% → 38.55% に金額がアップすることになります。

同様に、他の機械、労務、材料も補正していきます。

計算結果を書きますと、
積算地区補正単価 = 1965.2 * {
  (22.42/100 * 8920/8970) * 22.42/ 22.42
 + (37.92/100 * 24200/23800 + 32.21/100 * 21500/21100) * 70.13/ ( 37.92 + 32.21 )
 + (7.45/100 * 95/117) * 7.45/ 7.45
 + (100 - 22.42 - 70.13 - 7.45)/100
} = 1959.73871328642 = 1959(円/m3)

となります。

非常にややこしい計算になりますので、
基本、電算(コンピューター)使用を前提とした積算方法といえます。

◆施工パッケージ導入時(平成24年10月)では
 国交省にまだ施工パッケージ単価のデータベースが(当然ながら)ありませんでしたので
 従前の土木標準歩掛をもとに、施工パッケージ単価を設定しました。
 なので、導入当初は、施工パッケージ単価と土木標準歩掛単価は同じ金額になりました。

 しかし、国交省は入札結果等をデータベース化、分析して、施工パッケージ単価を毎年修正していますので
 現在ではかなり乖離が発生しています。
 (同じ機械・労務・材料単価で積算しても、従前の土木標準歩掛より、施工パッケージのほうが高くなる傾向にあります)

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