河川・排水構造物設計における降雨量の設定について

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河川や排水構造物(ボックスカルバートなど)の設計を行う際、
その構造物に流れる流量を決めるために降雨確率年から降雨強度を設定するのが基本ですが、

各自治体の要領をみると、大抵10年や30年確率の基準になるのに対して
設計地点付近の過去の降水量をみると、設定した確率年降雨よりも強い雨が降っている場合があります。
(降雨強度と降水量の定義は異なるので、数値通り比較出来る訳では無いのは承知の上です)

その場合、あくまでも設計要領に従っているものとして
要領通りの設計を行うものなのでしょうか?

考えとして、過剰な設計・不経済になるからだとは思うのですが
素人考えでは、過去にもっと強い雨が降っているのに、弱い基準で設計するのはいかがなものか
とも感じております。

設計に携わっている方で、この様な状況でどう対応すべきか
御教示の程宜しくお願いします。

コメント

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過去の観測値が確率年から求めた降雨強度より大きいとのことですが、各確率年の降雨強度式は過去の観測データから
統計処理により求められたものです。

過去の降水量が計画値より大きいということは、その降雨が計画の確率年より大きい確率であったということでしょう。
(たとえば計画が30年であることに対し、その降雨は50年に1度の降雨であったとか。)

降雨強度式は2年~100(200)年まで求められていると思います。

過去の降水量に相当する計算値が求められる降雨強度式を確認すれば、その降雨が何年に1度の降雨であったか確認できるので、
その確率年まで設計の対象とするかについて、発注者に確認してみれば良いと思います。

構造物の重要度や地元住民の感情によっては、過去の降雨(被災)履歴を考慮に入れて設計を行なうことは十分にあり得ることです。

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♯6977さんのとおりです。
国の内水対策などの場合は、地元感情に配慮し、設計確率年に基づく流量と、近年の最大既往内水の流量を比較し、大きい方で対策しています。

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>大きい方で対策しています。

 この考え方は対策でも政策とも呼べないと思います。何でも最大で対応するなら、全ての護岸と排水対応を三百年確率にでもして明日にでも全国の河川改修を終わらせてしまえと云っているのと同じほど考えがないいい方です。
 今日も含めて日々の生活があり、現実としての予算があり、守らねばならない多くの財産と命があり、その中で何を優先するか、何に対して配分するかを選択するのが政策であり、その政策の中で最大の効率を求めるのを対策と呼んで良いものです。
 地元が騒ぐから対策すると簡単にきめられるなら、担当者など不要です。業者だけいれば工事などいくらでも進みます。その予算はだれが監理するのでしょう????

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国土交通白書にも示されるとおり、近年気候変動による水災害がさらに頻発化・激甚化しています。
100年の統計値より直近の災害実績を懸念する地元の気持ちは、単なる騒ぎと簡単に決められるでしょうか。

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>単なる騒ぎと簡単に決められるでしょうか

#6981「地元感情に配慮し、設計確率年に基づく流量と、近年の最大既往内水の流量を比較し、大きい方で対策しています」

と、声の大きさ(地元感情に配慮)に対して対応すると明記されています。

政策として対策するなら、基準を明確にすべきです。50mm対応ですら行き渡っていないのに、部分的に継ぎ接ぎで100mm対応や300mm対応(最大既往内水の流量)されても場合によっては被害を他地区に振り分けることになってしまいます。
マア実際窓口にいて、その場しのぎしか考えられなくなる気持ちも分らなくはないですが・・・

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なんでも基準に従っています。
その基準を超えて建設したコストを国費で払うと会計検査指摘を受けます。

その設備投資、維持管理コスト、災害被害の責任はすべて発注者にあります。
責任ある立場にいるものが判断したものについて、最終責任を負わない者が口をはさむ余地はありません。

それが公共事業の基本的な考えです。