前に倒れた矢板の起こし方

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恥を承知で質問します。
物揚場の控矢板式係船岸の工事を行っている最中なのですが現場でトラブルが発生しているので教えて頂きたいことがあります。

◆◇質問内容◆◇
控え矢板(矢板長L=15m)の起こし方

◆◇現場状況◆◇
控え矢板は既に打設が完了しており、本工事では海上機械を用いて前面矢板を打設し、タイワイヤー・腹起こしで接続後、中詰石を施工し控矢板式の係船岸を建設する

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇トラブル顛末◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

①施工を間違え、控矢板前を深掘りした(前面の受働土圧となる土を掘削。本来.10m(法面勾配1:1.5)ないといけない根入れが5m(ほぼフラット)しかない。)
②控え矢板の一部が前面に大きく傾く(80cm、前倒延長L=5m)

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆以後の対策◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

③前面に捨石を投入(根入れ10m程度)し受動土圧確保
④控矢板背後に、腹起こし(L=10m)を設置
⑤控矢板の背面を、矢板天端から5m程度掘削し、バックホウとチェーンブロックを用いて引張る

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

この方法で試しにやってみようと思っているのですが、これで矢板が起きるとは考えにくく、以下の方法でも試してみようと思っています。

◯控矢板背面をパワーブレンダーなどでほぐし、起こしてみる
◯前面矢板打設時に、控矢板を3m程度抜き、起こしてみる

しかしいずれの方法も、何の目処もありません。
私の経験不足からこのような事態を招き、現在対策を考えています。
上司に相談をしているのですが、ここまで傾いた経験はなく、上述のような対策を行い、会社としては最後は打ち直しをしないといけないと思っています。

もし過去に前倒した矢板を戻した経験がある方がいらっしゃいましたら、その時の対応方法などをお教えください。

コメント

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まず一度変位した矢板を戻すのは非常に困難です。

ただ背面側が掘削可能であればある程度戻せるのかなとも思います。

矢板の変位は掘削底面での回転傾斜による影響が大きいため、
⑤について5mではなく10m掘削してはどうでしょうか。

あと、矢板を引張た際、前面側にできる隙間になにか注入できればよりいいかなと思います。
(砂かグラウトか)

不具合が出て頭がパニック状態かと思いますが、命を取られるわけではないので、
安全には留意して落ち着いて作業されてください。

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傾いた矢板を戻すのが難しいことは、下請けさんも言っていました。

前にも詰め物ですね。それはいいかもしれません。

背面は潮位の関係でそんなに掘れないのですが、極力掘削してみます。

迅速なご回答、ありがとうございます。

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<概要>
まず、その矢板長さは自立式での計算だと思います(計算書を見てください)。
理由は矢板15mといえば公道搬入できる限界かつ、全長の2/3を根入れに用いているからです。

それでも根入れが不足しているかは分かりませんが、おそらく不足していると感じます。
理由は腹起しだけでなく、タイワイヤーも使っているため(5mの突出だと細長比からくる振れ止め要素はないと思っています)

自立矢板延長設定の肝は自然地盤に圧入するからその長さになっています。
自然地盤を削った場合、同等の性状を復元することは不可能です。(但し、それ以上の強度をもたらすことは不可能ではありません)

また、現状のまま、傾いた矢板を起こすことは出来ませんし、傾いた起終点付近の矢板フックはねじれて開いているはずです。

<対策>
パターン1・・・・抜いて20m矢板に入れなおす。
これは無理だと思います。
矢板製作に時間が掛かりすぎる=工期が終わっちゃう。
公道も走れないかも知れません→運航許可出せば出来るのかもしれません。但し港湾だから海路があるかも知れません。

パターン2・・・・抜いて入れて、地盤を自然地盤以上にする。
コンクリ系→そのために更なる仮設矢板が必要だから無理でしょう。
巨石で埋めてしまう。→矢板前面に巨石がくっつくとは思えないですが、矢板沈下計算が成り立てばできるかもしれない。

<原因>
5mも掘削してしまう理由があったのではないでしょうか?
例えば、そこだけ床が高く海上機械が近づけなかったとか・・・・それにしても5mも掘る必要はないんですが。
ただ、床高なら条件違い(=設計変更対象)とかも考えられます(とにかく設計計算書を確認です)

もう一つは、工事区間全般において掘削したということはないか?です。
そうであれば、将来的には区間全般において傾いてしまうということです。
この場合は完全にOUTで、会社は傾くどころか潰れてしまいます。

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だんだん冷静になってきました。

おっしゃるように打ち直すのは難しいですね。矢板製作に2ヶ月半かかります。

巨石で埋めてしまう。→焼いた前面に巨石が・・・というのが理解できませんでした。

<原因>については訳あってここで申すことはできません。ごめんなさい。

工事区間全般は掘削しておりません。この一部です。

全容を記載していないので理解しづらい部分がありまして申し訳ありません。

親身な検討、ありがとうございました。

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仮に倒れた矢板を起こせたとしても、根入れ付近は地盤が緩くなって矢板の機能が損なわれませんか。
控え矢板は仮設ではなく、構造上必要なものではないのですか。

港湾の技術者ではないので、見当はずれなコメントであればすみません。

ユーザー 匿名投稿者 の写真

いえいえ、返信ありがとうございます。

構造計算の詳細までは調査しておりませんのでわかりかねますが、

矢板は仮設ではなく、構造上必要なものなのでその辺りも計算書を確認します。

ありがとうございました。