違反建築は設計施工一貫発注が原因か?

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森靖之です。
 今回の建築確認にかかる建築士の言動にはびっくりしたが、友人の建築家の意見によれば、
「今回のように販売に関わる開発業者は販売価格を抑えるために、建設費を
抑えるよう施工者に圧力をかける。→施工者は一般ユーザーから見えない部分や躯体構造をより安価にするためにあらゆる努力をする。設計施工だと、構造躯体の詳細情報はほとんど購入者に知らされないので、何が行われているか知る由も無い。
 本来、設計図面通りの施工が正しくなされているかを、チェックするのが建築家の役割であり社会的責任なのに、いかに工事費の削減に協力する者を良しとする社会風潮があるのも事実。合理的経済設計は良しとしても、利害を異にする設計と施工は分離発注しないと設計者は追い詰められる。
 欧米では設計施工分離が常識であるが、日本独自の設計と施工を一貫して行う総合請負方式が今回の事件の底辺にあるのかも知れない。今後の調査が解明することになろう。」とのこと。

 土木にあっても、コスト第一主義の風潮や、設計施工一貫方式が安いという主張に疑問を投げかけるものであり、考えさせられる。