コンクリート解体材の環境影響について

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ユーザー 匿名投稿者 の写真

お世話になります.

コンクリート構造物の解体等に伴って発生するコンクリート塊は破砕等の処理を行い,再生砕石等として再利用されていると思います.
その大半は路盤材等の地盤材料として再利用されている,と文献等でもよく見かけますが,再利用の際の周辺環境へ及ぼす影響については何か規定があるのでしょうか?

コメント

ユーザー 阪本 廣行 の写真

 コンクリートの解体材は廃棄物処理法において産業廃棄物となります。
 産業廃棄物を再生利用する場合に、環境省の建設廃棄物処理指針においては「再生利用に当たっては、利用用途に応じた品質を確保するとともに、生活環境の保全上支障が生じないようにしなければならない。」また、「がれき類を再生資材として利用する場合は、有害物質の付着や含有が無いことを確認する必要がある。また、その利用に当たっては、生活環境の保全上支障が生じないよう品質、適用用途について十分検討すること。」とされています。
 そこで、再生砕石で考えられる項目としてはpHと六価クロムですが、pHに関しては、水酸化カルシウムに起因するアルカリであるため、炭酸ガス等により容易に中和され、表面が中性化すれば問題は殆どなくなります。また、周辺の土壌による吸着もあります。再生砕石を単独で水中に使う場合は、コンクリートでプールや池を作る場合と同様に初期の排水はpH を注意する必要がありますが、建設汚泥リサイクル指針のp186からの解説でセメント改良土の対応方法などが書かれていますので参考にしてください。
 また、六価クロムですが、多少検出される場合があるようですがその量としては問題となることは無いと考えられています。
 国土交通省のHPの技術調査関係/環境/六価クロム/報告書p.36に記述があります。参考にして下さい。