スランプの設計値

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コンクリート標準示方書2007年版[施工編]のスランプの規定についてご教授お願いいたします。

同書では、
1/打ち込みの最小スランプの標準値
2/荷卸し箇所の最小スランプ
3/練り上がりの目標スランプ
の3段階を示していますが、設計書(工事発注図書)で表記されているスランプは、上記のどの段階の値なのでしょうか。

実際の現場でのスランプ試験が、荷卸し時にのみ行われていることを考えると、上記[2]なのかと思えます。
しかしその場合、設計の時点で荷卸し箇所と打ち込み箇所の距離が、設計の段階からある程度定められていることになり、疑問を感じます。

個人的な意見では、[1]の値のみが設計書で規定され、それを確保するために施工業者が[2]を、生コン業者が[3]を決め、その値に対して各が品質を管理する、というのが筋のように考えます。

コメント

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御考察のとおり、注記等がなければ打ち込み箇所のスランプと考えるべきと思います。例えば、NEXCOの施工管理要領では、筒先のスランプとはっきり書いてあります。

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スランプ値が何のための物か考えれば良いのでは

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国土交通省の土木工事共通仕様書ではスランプの測定は荷卸時となっております。主任監督員が抜き打ちで筒先で行うこともありますが、あくまでもスポット的なものです。荷卸し時だと生コン会社の責任ですが、筒先だとスランプが規定値無い時は誰の責任かわからなくなり、元請業者が全て責任取るようになり責任の所在が明確でなくなります。

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筒先で管理することは実際上は無理で、NEXCOの場合も条件付きではあるが、荷卸し点での管理となります。また、荷卸し点でのスランプを規定することは、まずできないでしょう。荷卸し点から先のことがわかっている場合に限ります。筒先でのスランプを満足させることができるように現着スランプを決めるのは元請であり、現着スランプの責任は生コン会社ということになります。

ユーザー コンクリート委員会事務局 の写真

お世話になっております。
コンクリート標準示方書2007年版[施工編]へのご質問ということで、
コンクリート委員会より回答をいただきました。

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【回答】
 コンクリート標準示方書[施工編]へご質問をいただき、ありがとうございます。

 
従来のスランプの指定は、どこの時点の値であるかがはっきりしていないところが問題でした。JIS A 5308「レディーミクストコンクリート」では、荷卸し時のスランプ値を規定しています。従来のコンクリート標準示方書施工編では、打込み時のスランプ値を規定していました。国などが出す工事発注図書には、どの地点のスランプかは明記されていません。

さらに、それらのスランプの値が中央値なのか、最低値なのかの議論もありました。通常はJIS A 5308も工事発注図書も従来の施工編も、中央値を示していて、検査の時にはその値に「±○cm」という許容幅を持たせていました。

こうした状況で、荷卸し時のスランプ値は許容幅の範囲を満足しているものの、時間経過やポンプ圧送にともなって打込み時にはスランプ値が低下してしまっている、というような状況も多発していました。さらに、それを回避するためのJISで決められた許容幅の上限ぎりぎりのスランプを要求する、いわゆる「スランプ値の上限指定」等の行為にもつながっているわけです。

今回の改訂では、これらの状況を改善するための提案をしています。ただし、発注者の工事発注図書や共通仕様書には、まだ2007年版の施工編の考え方は反映されていません。

以上のようなことについては、示方書の講習会でも説明しましたし、土木学会コンクリートライブラリー129「2007年版コンクリート標準示方書改訂資料」のp.73〜に詳しく記述されています。

今後も、コンクリート標準示方書の質を高めていきたいと存じますので、お気づきの点がございましたら、ご連絡下さいますよう、お願い申し上げます。
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以上よろしくお願いいたします。

ユーザー conconcon の写真

何を言われたいのか、結論はどちらなのか、さっぱり理解できません。分かりやすく簡潔に説明願います。

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各現場で状況が違うから、責任技術者が自分で判断しないという事でしょう

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発注者には,コンクリートのこと(特に現場のこと)がわかる人は,まずいない.発注者が現場着で8cmだと解釈したら,ポンプから先が50mだろうが300mだろうが,真夏だろうが8cmで決まり.発注者はコンクリートのことだけを見ているわけではないので,発注者に専門的知識を期待するのは無理がある.コンクリートのことをよく知らない発注者が真に理解できる示方書にして欲しいものだ.全ての床版が,スランプ6cmで施工できるわけではない!!真夏に,配管を300mのばして,500平米の床版を,スランプ6cmで施工できるか?筒先6cmでも無理だ.けれども,示方書に6cmと書いてあれば,6cmだ.もちろん,「いいものを作る」には6cmでは無理だ,と理解されている発注者もいる(施工する側にとっては,ほんとに神様的存在だ).
四国地整の「流動化コンクリート」の施工指針を見つけた時には,涙が出た?!従来の骨董品的存在の流動化コンクリートではない.
土木のコンクリートも,旧態依然としたスランプ8cmから早く脱却したいものだ.今や,現場の最前線の職人さんも,スランプ8cmにはついていけない.スランプ18cmぐらいに弱体化している?