高速道路無料化は高速道路建設を拡大

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高速道路の無料化が無責任にも喧伝されている。
もっともひどい俗説は、17日のテレビ朝日で猪瀬氏と対峙した山崎養生なる評論家。
根拠のない数値で口角泡を飛ばし、さすがの猪瀬氏もあきれ気味の様子。

さて本論です。
無料化によって、需要が拡大、高速道路の建設需要が喚起されるのは目に見えていることです。建設会社にとって民主党の主張は願ってもない仕組みの導入ではないでしょうか?(悪いことではないでしょうが)
しかし問題は、道路の需要拡大→道路建設→自動車利用者の増大→鉄道の衰退→さらに自動車需要拡大といったサイクルに入るでしょう。

子孫に負の財産が残りそうです。

土木計画学からの発信が期待されます。

森靖之

コメント

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 森さまのご指摘どおり、安易な値下げは、借金を次の世代に渡すことになりますよね。これからは、少子高齢化時代ですので、昔みたいに給料が上がる時代ではなく、給料が下がる時代ですよね。労働者の給料の大半はお年寄りを支える年金に回されます。 理想論ではなく具体的な数値を示して議論してほしいですよね。たとえば高速道路の建設コストや利用者による運賃収入、投入した税金の額とか現在までの借金などを公表してほしいものですよね。
 もし値下げなどをするときは、一般自動車ではなくトラックや大型バスを対象にするべきだと思います。現在は輸送コストを無理にさげるために、かなりタイトな時間設定をトラック運転手さんに要求されており、それが原因でスピード超過や、居眠り運転などによる事故が増えております。トラック通行料の値下げは運転手さんの負担も減り、事故も減り、輸送コストも下がります。そうすることによってトラック運転手さんの負担が減ります。また家計も助かりますよね。
 大型バスの値下げで観光バスを利用が増えます。電車とバスの利用を増やすことでCO2削減にも貢献できます。
 現在のような一般自動車の値下げは、運転のなれていない人の自動車も増えて渋滞の原因にもなりますし、渋滞が増えるとCO2増加にもなります。結局増加したCO2を削減するためにまた予算が必要になります。
 そういえば仁杉先生は、高速道路と鉄道を合体させることを提案されておられますよね。そのようにトータル的な視点をもった政策を各政党やわれわれ土木屋も打ち出せるようになるといいですよね。

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選挙の投票者の過半数が高速道路の通行料の持つ意味は理解しておりません。全く無知の人にとっては有り難いことです。政治家は国民のために将来を見通して真面目に正直に働いて貰いたいものですが、その政治家がまた無知であるからこんな現象が起こるのでしょうね。
取り敢えず、よく判る人が正しい知識を客観的に広く広めて、皆さんが正しく理解できる環境を創らなければなりません。
マスコミは正しい知識を纏めて、ありのまま理解できるようにして欲しいのですが、その能力がないように思えます。
ある経済大学の教授に「日本の借金が心配である」経済学の立場ではどうなるのでしょうか? と聞きましたら。 「金本位制」が外されましたから、「国の借金は防げないでしょう、益々増えていくばかりで、減少することは考えられません」
「プライマリ−バランスが0になっても借金は増えることすら理解されていない状況ですよ」との説明でした。
当初「プライマリ−バランス」を知らない政治家が大多数であったと言われています。今でも正しく理解している人は少ないと言われています。

所得税は横軸に課税所得(収入から必要経費を差し引き更に所得控除をした額)をとり、縦軸に納税額を取ると「一次関数の折れ線関数」になること。横軸は同じで縦軸に納税率を取ると「階段関数」になることが理解されていませんから。「高額所得者の納税額が高すぎて働く意欲がなくなる」の意味が正しくないことが理解できない。

確定申告を自分でする高額所得者、政治家は非常に少ないので、これも正しく理解していない状況です。従って増税についても自分で判断出来ないのです。

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選挙中なので注意が必要かとは思いますが、日曜日の朝日新聞の社説
「無料化は合点いかぬ」は大変にバランスよく書かれたものですね。
社説でここまでしっかりと書かれると、あまり議論の余地もなくなります。

?巨額の財源問題
?公共交通への影響・・モーダルシフトの潮流に反する
?自動車交通増大に伴う環境問題
?トラック業界が渋滞からこうむる被害
?フェリー業界への影響
?公共交通のサービス低下につながった場合交通弱者への影響
?また膨大な維持管理費をどうするか?

といったことを分りやすく述べています。

社説に(久しぶりに)納得。
森 靖之