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 適用されている粘土層の圧密沈下量の式(3.1.4)は載荷方向に直交する両面排水(排水距離が各i層厚(Hi[m])の1/2)の式、即ち、当単一層では、境界条件として、
地表面で透水でき、且つ、深さ4m以深が砂層の様に透水性が高い地盤の場合の式であり、当て嵌まるのはAで私の計算結果と一致しました。但し、自然地盤では
均質な粘土層でも自重に因って下部ほど圧密され、圧縮指数(Cc[1])又は体積圧縮係数(mv[m^2/kN])は下部ほど小さくなっている事が多く、この場合、代表的圧
縮係数として貴殿の様に層中心のCc又はmvを用いて計算する事が良く行われる。しかし、一次元圧縮の場合、有効応力σ'は全層中一様に分布すると考えるので
粘土層の上半分と下半分とでは圧縮量は上半分の方が多い。従って、層中心の圧縮係数を平均値として均質単一層として計算すれば圧縮量は少な目に出る。こ
の様な場合、1963年にDavis他に拠り、代表値として上から1/3~1/4の位置の値を取るべき事が指摘されている(文献1)。

 式(3.1.4)のΣは、圧縮性の違った幾つかの各粘土層が、境界条件として、最上部粘土層上面が地表面又は砂層で、各粘土層間に排水性能が高い砂層が介在し、最
下部粘土層下面が砂層で、各粘土層での両面排水に因る圧密沈下量を足し合わせる意味で、排水できる砂層が介在しなければB,Cの様に分割するのは条件を満
たしません。実地盤では、排水性能が高い砂層を介在する場合、砂層厚を除き、各粘土層でCci又はmviを用いて圧密沈下量を足し合わせれば宜しいかと私は判断
します。
 S=ΣHi・mvi・⊿σi'=Σ[Cci・Hi/(1+eoi)]log10[(σ0i'+Δσi')/σ0i']・・(3.4.1)
 ここに、σ0i':i層での圧密前の有効応力[kN/m^2]、eoi:i層での圧密前の間隙比[1]、⊿σi':有効圧密圧力の増加量[kN/m^2]
参考文献
1)最上 武雄編 網干 寿夫執筆箇所:土質力学pp335-336、1973.6 2)山口 柏樹:土質力学、pp108、109、1980.11. 3)石原 研而:土質力学、pp125、126、1988.9.

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