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 鉄筋量が余り少ないと曲げ引張ひび割れ発生と同時に引張鉄筋が降伏しReinforced Concreteの抵抗機能が成立しない。当観点から最小鉄筋比(pmin)が規定され、標準示方
書では、(長方)矩形断面で0.2%、T形断面では0.3%と規定されている(文献1)。以下で、許容応力度設計法に依り、pminを理論的に求める。単鉄筋矩形断面の曲げひび割れの発生
moment(Mcrと引張鉄筋の降伏moment(Msy)は、
 Mcr=ft・bd^2/6,Msy=fy・pjbd^2・・(1)
 ここに、ft;concreteの引張強度[N/mm^2]
    b:断面幅[mm]
    d:梁の有効高さ(圧縮縁から引張側鉄筋図心までの距離)[mm]
    fy;(引張側鉄筋の)降伏強度[N/mm^2]
    j:((concreteの)圧縮合力と鉄筋引張合力との間のarm長)/d(一般に=7/8)
となり、断面内で力の釣合式に、h≒d、標準示方書に拠るft=0.5fc'^(2/3)(ここに、fc':concreteの圧縮強度[N/mm^2])を用いると、
 pmin=ft/(6jfy)≒[0.5fc'^(2/3)]/(6・7fy/8)≒0.095fc'^(2/3)/fy・・(2)
となる。
 最小鉄筋比を満たした上で、(対称)2点載荷の梁の曲げ試験で片側集中荷重位置から近い側の支点までの距離を剪断span(a)とし、剪断span比(a/d)が2~5程度以下の背が高
いdeep beemでは剪断破壊、a/d>2~5程度の梁では曲げ破壊を起こす事が多い。
参考文献
1)吉川弘道;鉄筋コンクリートの解析と設計、1996.10.
2)岡村甫・前田詔一:鉄筋コンクリート工学 改訂版、1995.1.

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