継手同士を互いにずらす距離について

セクション: 
|
ユーザー 匿名投稿者 の写真

重ね継手による継手施工を行うにあたり、示方書等によると、継手を同一断面に集めないために、継手の長さに鉄筋直径の25倍か断面高さのどちらか大きい方を加えた長さ以上の距離分だけ継手位置を軸方向に相互にずらす、とありますが、このずらす距離の取り方が分かりません。継手部の中点間隔、すなわち前の継手の始点から次の継手の始点迄の距離なのか、それとも継手同士の純間隔、すなわち前の継手の終点から次の継手の始点までの距離なのか、どちらを取るのが正しいのでしょうか。また、このことが明確に分かるような記載(出来れば図解してあればベスト)のある文献、書籍はありませんか。教えて下さい。よろしくお願いします。

コメント

ユーザー 匿名投稿者 の写真

道路橋示方書?コンクリート橋編(6.6.5 P195上段)、
?下部工編(7.8 P184中段)によると

「互いにずらすとは、重ね継手、ガス圧接継手等の種類にかかわらず、
継手の端部どうしを鉄筋の直径の25倍分以上ずらすこと」

という趣旨のことが書かれていますので、
端部どうし=あなたの言われる純間隔
という考え方が正でございます。

ユーザー 匿名投稿者 の写真

機械式継手の場合はどうなりますでしょうか。鉄筋中心部ではなくカプラーの端部同士での距離ということになるのでしょうか。道路橋示方書には機械式継手の場合の記載がないのでわかりますでしょうか。よろしくお願いします。

ユーザー 匿名投稿者 の写真

日本建築学会「鉄筋コンクリート造配筋指針・同解説」に図で記載されています。

ユーザー 匿名投稿者 の写真

遅いコメントで恐縮ですが気付き事項を書かせて頂きます。

重ね継手をいくらずらせば良いかは土木と建築、その他技術基準により若干異なります。

ご質問された方は土木のコンクリート標準示方書の記載内容について質問されているので、土木の考え方に基づいていえば、重ね継手の先端から隣の重ね継手の先端の距離が「重ね継手長+((鉄筋径X25)または(断面高さ)のどちらか大きい方)」となります。

従って、質問者が言われる純間隔、すなわち鉄筋が全く重なりあっていない部分の距離は「(鉄筋径X25)または(断面高さ)のどちらか大きい方」となります。断面高さを考慮するのは土木学会特有の考え方です。

一方、建築学会では純間隔が重ね継手長の半分の長さとなります。この点が土木学会と若干異なりますが、さらに土木学会と大きく異なるのは重ね継手の先端を隣の重ね継手の中点に配置することが許されている点です。(JASS5などに図示されています。)

一般に重ね継手の端部が弱点になることから端部同士の距離を大きくとれる中点も建築学会では許されているわけです。従ってこの場合、中点からずれると端部同士が近づくことになるので、これは許されません。

なお、一部の基準では純間隔として「重ね継手長+鉄筋径X25」などというものもあり、どういう理由でそのような長い距離が必要なのかわかりませんが、そういう技術基準もあるということでご注意下さい。(下記資料の57頁)

http://www.city.kobe.jp/cityoffice/30/013/koujikyokagijutsukijun.pdf