高さの低い擁壁の地震時検討

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道路土工擁壁工指針が改訂になり、重要度1の場合、高さに関係なくレベル2の地震動の設計を行うようになりました。
国土交通省の設計する道路は、地震時のネットワーク機能の影響から重要度1となります。
そうすると、高さに関係なく3m以下の重力式擁壁でもレベル2の地震時の計算が必要となり、背面勾配が標準設計より大きくなります。
中部地方整備局の設計要領には、「擁壁の背面の主働すべり角の想定線が本線車道にかかる場合は重要度1とする」とあります。
歩道がない、あるいは狭い場合等は、車道にかかるため、低い擁壁でも重要度1となります。
これでは、全線にわたって擁壁の事業費が増大します。計算上、安全率を持っているため、レベル2の地震動時でも、全ての擁壁が変状するとは限りません。地震時に変状すれば、大型土のう等で早期に復旧できるので、高さの低い擁壁(H=3m)は、地震時の検討を行わなくてよいと思うのですが、みなさんどう判断されます。

コメント

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おっしゃる通りです。規則・規則などを作る者は現場から遠く、そのような事案に直接現場で働く人・設計する人・納税者は苦しんでいる事実は多々あります。本改訂により相当な税金が無駄になることは間違え有りません。国土交通省へ直接談判する必要があり、そういった現行規則・規制などを見直すことで、莫大な工事費削減になることは間違えありません。技術者にそのような心配をさせる国の仕組みをも見直す必要があります。

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擁壁のレベル2地震動構造計算に確立されたものがなく、また、その地震動は既往の物を使用していますがこれが正しい設計地震動なのですか?

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3m以下の擁壁は、安全率を持っているため・・・・変状するとは限りません・・・・変状すれば、大型土のう等で早期に復旧できるので・・・とありますが。この文章だけで賛同できる方はいないと思います、これらを証明する方法は何ですか

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私は賛同できますよ。
経験的なコメントでしょう。

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擁壁工指針が示しているのは、重要度(p43)と、要求性能の例(p44)と、照査項目の例(p48)です。
緊急輸送路の擁壁であっても、「壁高が低いため、万一損傷した場合に道路ネットワークとしての機能に与える影響は小さい」と判断されるならば、その理由を示し、「重要度2」とすることを提案すれば良いのです。
「①本線車道に及ばない」ことを理由に基準を示したのが中部地整であり、その他にも、
「②本線車道に及んでも、緊急輸送路のW=5.5mは確保できる(4車線道路など)」、
「③最大断面でレベル2で変形解析を行った結果、変形量が30cm未満となり、復旧が容易と考えられる」
「④資機材の保管場所に近く、震災時にも大型土のう等での復旧が容易と考えられる」
など、影響が小さいと判断される理由はいくらでもあるでしょう。
指針のせいにするのは違うように思います。
ただ、それを道路管理者が問題ないと判断するかですね。
中部地整便覧は、英断だと思います。

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♯6529ですが、皆様、液状化に対する照査はどうされていますか?
橋梁接続部等の場合、「液状化すること」が報告されている箇所の擁壁も多いと思います。
軟弱地盤対策工に基づきΔu法を用いた円弧解析による1次照査を行い、1.0未満の場合、変形解析に進んでいますか?
それこそ小さい擁壁でもOUTになる可能性は高く、1断面100万円かかる変形解析をするのでしょうか。。
こちらについては、指針上、解析を行わないですむ理由がたたないため、困っています。

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その場の事業費が上がったとしても、国の事業費全体としてはさほど上がりません。
単純、地震に対しての耐力を今まで以上付与させるのは悪いことではないはずです。
無駄か無駄でないかで考えると無駄ではないのです。
無駄なものは排除すべきですが、無駄でないものは取り入れるべきです。

土のうなどの仮復旧は、それでも災害に見舞われた時の対処です。

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私の在住している地方では直轄国道は幹線道路であると共に、生活道路、避難、物資運搬用の道路で有り、代替道路は未改良の市町村道であることが多いです。
そのような地方のものから見れば、直轄国道が被災することは致命傷になりかねない状況です。
それを考えると、どのような規模の擁壁でも、重要度1で設計されることは歓迎できることだと思います。