有限長の杭について

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ユーザー yuu の写真

 道路路側の構造物の基礎工で,経済性の面から単杭の摩擦杭で有限長の杭として検討したいのですが,過去のマニュアル等には半無限長となる根入れを確保し,弾性法で検討するのが望ましいような記述が見られます。また,摩擦杭に関しては,短杭だと支持力の面で不測の事態が発生する恐れがあるとの記述もあります。
以上の記述は,有限長の杭の場合,杭先端部の拘束条件や,根入れ部の土質が複雑に変化すると計算が複雑になり,電算が発達していなかった時代は,杭の動向を解析し切れなかったからでしょうか?
とすれば,パソコンでも弾塑性法の検討ができる現在では,有限長の摩擦杭について,他に不安定となるような懸念要素はあるのでしょうか?
ご教示ください。

コメント

ユーザー FK の写真

北海道のコンサルです。
防雪柵の基礎杭設計などは、まさに単杭の摩擦杭になりますが、半無限長の杭とするとやたらと長くなるので
有限長にしたいといつも思っているのですが、発注者が出している要領等に半無限長の根入れを確保するように
書かれてしまっているので、そうもいかない現状があります。

ただ、解析の精度は上がっているかもしれませんが、地盤の変形係数の推定精度についてはどうでしょうか?
地質調査方法も含めて検討されていはいかがでしょうか?
(質問の回答になっていなくてすみません)

ユーザー 匿名投稿者 の写真

 早速のご回答ありがとうございました。
確かに,地盤の変形係数も周面摩擦力もN値からの推定で検討しようとしていましたので,その辺の不安要素ということなのでしょうか?
逆に,盛土など土質が良好で,明らかに推定値程度のものが期待できる場合は,有限長の杭として検討しても良いのではと感じました。
実際,JHの遮音壁などは,盛土上に設置する場合,水平方向の転倒と杭の応力度の照査だけで,支持力の照査や変位の制限値などの記述はありません。
よって,とてもコンパクトな杭となっています。また,国土交通省の防雪柵においても近年,有限長として検討されたケースがあるようです。
実は私の活動する自治体でも,最小根入れ長の制限があり,有限長で検討した根入れ長の1.5~2倍になっている現状がありましたので,質問させていただいた次第です。
有難うございました。

ユーザー FK の写真

N値からの推定の補完として、孔内水平載荷試験を行ってはいかがでしょうか?
予算の都合もあるかと思いますが・・・

ユーザー 匿名投稿者 の写真

半無限長となる根入れを確保・・・とは、安定した状態にしておこうという設計思想からだけです

半無限長でも有限長と同程度と言うために解析で行うには、弾塑性法で行えばよい

1本杭であれば、弾塑性解析プロでなくても、弾性支承上の梁の解析プロを用いて

数回すれば収束します