空気の流れを改善する方法等

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ユーザー 事務局 の写真

はじめまして、私は島根県畜産試験場酪農科の竹下幸広と申します。
本年度より畜産試験場では『カウ・コンフォートの改善のための牛舎環境制御技術に関する試験』を3カ年かけ行います。
この試験の目的は乳用牛の生産性や乳房炎・蹄病等の疾病に大きく影響する牛舎の環境要因(温湿度、換気、床面の状態等)について、より快適な居住性を牛に与えるための各種環境制御装置の選択に必要な簡便で効率的に行える環境要因の調査方法を検討するとともに生産現場における環境制御装置や資材の効果的な利用事例を調査し、牛の居住性改善のための指針を作成することです。
初年度は牛舎内環境の調査の換気(空気の流れ)について試験しております。
しかし、牛舎内の空気(風)のながれを調べる方法や、空気の流れを改善する方法等について、全く知識が無く、周囲の研究員にもそのような知識がある者がおりません。
そこでインターネット等で検索した結果貴団体のホームページを見つけました。
そちらで、建物内・外での風(空気)の流れを見るポイント(測定箇所等)や改善方法について記載してある書籍等についてご存じでしたら、ご助言、御指導願いたくメールいたしました。
お忙しい中大変申し訳ありませんがよろしくお願いします。
なお、現在牛舎内での風のながれを見る方法としてシャボン玉を利用することを考えています。
何か他に良い方法があればお教え下さい。

 
追記
貴団体の書籍で『風工学のための流れの数値シミュレーション法入門(構造工学シリーズ5)』がありますが、この本で上記研究の参考になるのでしょうか?ご返答下さい。

コメント

ユーザー 阪本 廣行 の写真

牛舎の中の空気の流れを調べるのは、牛がいるときに計るのと、いないときに計るのでは
だいぶ状況が違ってくると思われます。空気の流れを見るには、煙による方法、
トレーサー粒子にレーザーパルスをあて画像解析する方法(粒子イメージ流速計(PVI))や
レーザードプッラー流速計で1ポイントづつ流向・流速を測っていく方法などがあるようです。
 シャボン玉で見る場合も、ビデオなどの映像で記録して画像解析が必要になるでしょう。牛舎内
の流れが弱い場合には、シャボン玉を噴出すときの風の影響が大きいような気がします。
 空気の流れを可視化する方法については、インターネットで「空気 流れ 可視化」で
検索するとかなりの情報が得られます。また(社)可視化情報学会という学会があります。
 空気の流れの改善は、風の入る側と出る側の窓の位置を変化させる。換気口の位置を変
化させることになると思います。模型による風洞実験なども考えられます。
 書籍「風工学のための流れの数値シュミレーション法入門」についてはわかりません。

ユーザー itamiya の写真

流体シミュレーションに関わっているものです。
実際の中を拝見したわけではないで断定は出来ませんが、
概ね例えば以下のサイトにあるようなシミュレーション
手法で解析が可能であると思われます。

http://www.icfd.co.jp/www2/index

動物に模した形状の周りの流れの例もあります。
そこまで詳細な形状認識は必要ないと考えますが、
一度サイトを覗いて見ることをお勧めします。

ユーザー 匿名投稿者 の写真

上記の計算流体力学研究所(http://www.icfd.co.jp/)のサイトを見ました。
凄いことができるんですね。スーパーコンピュータを使っているんでしょうか?

ユーザー itamiya の写真

いいえ。スーパーコンピュータや特別なサーバは全く使わず、
ちょっと速い普通のパソコンを用いております。(メモリー
は普通よりは大きめですが、市販の製品を搭載しています)
かつてはスーパーコンピュータをたくさん回しておりましたが。
ただ計算領域により当然ですが演算時間は増減いたします。
今回ご質問のテーマでしたらば、まあ我慢できる妥当な演算
時間で解析が可能と思われます。
同時にアニメーションで可視化も出来ます。
言うまでもなく流体現象の難しさは、非定常であることです。
判りやすく言えば、流れの挙動が時間経過により大きく変動
することがあるということです。(非常にレイノルズ数が小さい
現象を除けば)ですから1枚の瞬間の結果では、流体現象を
捉えたとは言えず、現象がほぼ安定するまでシミュレーション
を継続する必要があります。

ユーザー 阪本 廣行 の写真

ご質問の内容に関して少し本屋をのぞいてみました。
分野としては、建築の設備のところですが、室内環境で室内の空気の流れや、
熱の流れなどを扱っている本がありました。以下の2冊ですが他にも同じような本が
何冊かありました。

 空気調和、衛生工学会 編 「建築環境と可視化情報」 理工図書

 図解テキスト 「建築環境工学」 加藤信介他著 彰国社

牛がどのような環境を好むかわかりませんが、人間と同じと考えると、やはり室内の換気
が重要になります。このような問題を実際に測定したり、模型実験や数値シュミレーションなど様々な手法を紹介しています。
換気などの手法としてはやはり窓の位置が大きな影響を与えています。
 数値シュミレーションをする際に、牛の存在は、発熱体としては非常におきな影響を
与えると思います。
牛舎の環境を考えると、人家と同じように床を上げて、床下の換気も考慮してはいかがでしょうか。

ユーザー seki の写真

 どれだけお役に立つか解りませんが、「流れの可視化」を研究主体とした学会があります。
現在は、可視化情報学会(旧流れの可視化学会)と名前を変更して活動を続けています。
 質問を受けるコーナーもあるようです。
HPアドレスは、以下のとおりです。

 http://www.vsj.or.jp/index.html

 7/22−24に東京で「可視化情報シンポジウム」があるようです。土木学会も協賛しています。
 内容的には、医療/生体情報の可視化、環境とリモートセンシングなど多方面の研究がなされている様です。